離婚理由のダントツ1位は「性格の不一致」。 でも、裁判で勝てる見込みはかなり低い!?

我慢の限界…でも簡単には離婚できない!?

元号が令和に変わった2019年度、婚姻数が7年ぶりに増加したことをご存知ですか。「令和婚ブーム」の影響と言われていますが、結婚したカップルは59万8965組。一方、離婚数は20万8489組で、「3組に1組は離婚する時代」と言われています。

離婚の理由はいろいろあげられますが、中でもダントツに多いのが「性格の不一致」。恋人時代は気にならなかった短所や価値観の違いが、結婚してともに過ごすうちに我慢できないほど膨れ上がってしまうことはよくあります。しかし、「もう限界!離婚したい!」と強く思っても、配偶者が「別れたくない」と拒否すれば、簡単に離婚することはできません。

当たり前のことですが、離婚は当事者同士の合意によって成立するもの。夫婦の一方が拒んでいれば、家庭裁判所に調停を申し立て、それでも合意が得られなければ、裁判で離婚を求めることになります。

これが手続きの一連の流れですが、裁判は最後の最後に行き着く手段。週刊誌を賑わしている芸能人の離婚裁判でもわかるように、離婚判決まで持ち込むことは容易なことではありません。弁護士に依頼するとそれなりに費用がかかりますし、家庭裁判所の離婚調停より審理期間も長くかかります。精神的にも金銭的にも腹をくくって挑まなければ、離婚を勝ち取ることはできないのです。

「性格の不一致」は、複合的な要素で判断される

先ほど離婚の原因に「性格の不一致」をあげましたが、不倫やDV、金銭問題などに比べて、離婚のハードルが高いのもこの問題です。暴力や借金のように「決定的な何か」があるわけではなく、日々のすれ違いや鬱憤が積もり積もった結果であり、立証するのがなかなか難しいからです。

では、裁判所が離婚判決を出せるのは、どんな場合なのでしょうか。次の5つの項目を見てください。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき
  2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
  3. 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

これらの離婚原因のいずれかに該当すれば離婚判決に持ち込むことができますが、「性格の不一致」の場合は「⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」を証明することが必要になります。

例えば、「妻が専業主婦なのに全く家事をしない」だけでは、要件は満たされません。「浪費癖がある」「育児を放棄している」「度々家を空けて連泊する」など、複数のマイナス要素がある場合に、総合的に見て判断されることになります。

パートナーと生活していく上で我慢し難いのが「性格の不一致」ですが、第三者に一番理解されにくいのも「性格の不一致」。そもそも「婚姻関係は最大限に保護されなければならず、安易に離婚を認めるべきではない」というのが裁判所のスタンスですから、単に「性格が合わない」というだけでは離婚し難いことを肝に命じておきましょう。

解決金、慰謝料、財産分与…離婚に伴う手痛い出費

では、どうしたら離婚をしてもらえるのでしょうか。裁判で戦っても配偶者が離婚に同意してくれない場合、お金で解決するという方法が考えられます。離婚に合意してくれることを条件に、「解決金」として相応の金銭を相手に支払うのです。裁判までこじれているのですから、夫婦関係はすでに破綻しているはず。解決金を示すことで「別れてあげてもいい」と相手の気持ちが傾く可能性は十分に考えられます。

ただし、解決金だけでなく、婚姻費用や慰謝料など他にもお金がかかることを忘れてはいけません。特に一番大きな出費となるのが「財産分与」ですが、これは夫婦が婚姻中に協力して築いた共有財産を、2分の1ずつ分け合うのが原則です。対象は、①預貯金、②自宅マンションや一戸建てなどの不動産、③株式・投資信託等の金融資産、④保険の解約返戻金などが挙げられますが、例えば退職金や換金価値の高い趣味のコレクションなど、資産的価値のあるものなら全て財産分与の対象に含まれます。しかし、それだけで離婚に同意してもらえるかどうかは別問題で、離婚の原因によって発生する出費も変わります。

結婚するときは届け出を出せば済むことですが、離婚となると財産のことだけでなく子どもの親権や養育費の問題など、様々な困難を乗り越えなくてはなりません。

離婚をするのがベストなのか、婚姻関係を続けるのがいいのか。

これからの生き方をじっくり考え、今一度パートナーと冷静に向き合ってみることをおすすめします。