駐車場の明渡しに成功した事例

相談内容

依頼者が所有している駐車場を貸していたところ、借主が賃料の支払いを怠っているため、車をどかすことはできないかという相談でした。

ご相談後(ご依頼後)

駐車場から車の撤去をするために取り得る手段としては、

①賃借人と任意に交渉をし、駐車場から車を撤去してもらい、明渡してもらう方法

②土地の明渡しを求めて裁判を提起し、勝訴判決を受けた後、賃借人の任意の履行を行ってもらうか、強制執行を行う

と大きく2つの段階があります。

ご相談者様には、上記の2段階の流れを説明し、順番に行うこととなりました。

まずは、任意交渉を行うにあたって賃借人に対して書面を送付し、駐車場の明渡しを求めましたが、書面は賃借人に到達したものの、賃借人と連絡を取ることができなかったため、訴訟を提起することとなりました。

その結果、勝訴判決を得たため強制執行を行うこととなりました。

強制執行を行うためには、勝訴判決を取得した後、判決に執行文の付与をしてもらい、判決が相手方に送達されていることを証明してもらう手続きが必要になります。

その後、強制執行の申立てを行い、強制執行を行ったことにより、今回の事件は解決に至りました。

担当弁護士からのコメント

本件のように賃貸借契約を締結している不動産の明渡しを行うという場合には、①任意交渉、②勝訴判決を取得し強制執行を行うという手段を取ることになり、「自力でどかす。」というのは原則違法となってしまいます。

そのため、不動産を貸しているなどの賃貸借契約を締結している場合には、賃貸借契約を解除する等が必要となることがあります。

また、賃貸借契約を解除するためには、解除を行うことのできる状況が必要となり、解除を行うことができる状況か否かを判断するためにも、弁護士に状況を説明し、法的観点から判断する必要性もあります。

本件の場合は、任意交渉での解決ができなかったため、①任意交渉、②訴訟提起、③勝訴判決取得、④強制執行申立て、⑤催告、⑥強制執行(断行)の流れで対応を行いました。

上記の流れにおいて、依頼を受けてから終了までに必要となる期間は、おおよそ以下の期間がかかることが多いです(以下の期間は、訴訟において、相手方が争いをしなかった場合になります)。

任意交渉~訴訟提起まで 約1か月
任意交渉においては、書面を相手方に送付し連絡を取ることになります。
その間に、任意での交渉が難しいと判断されれば、訴訟を提起することになります。
訴訟提起~勝訴判決取得まで 約2か月
訴訟提起判決取得~強制執行申立て 約2か月
強制執行を申し立てるには、取得した勝訴判決に執行文の付与を受け、判決が相手方に送達された日を証明してもらう申立てを行い、強制執行申立てにあたって、必要な資料を揃えます。
強制執行申立て~催告まで 約2か月
強制執行の申立てから催告までには、執行補助者の選定や鍵屋さんが必要となる場合には鍵屋を依頼するなどが必要となります。
催告~強制執行(断行)まで 約1か月

 

以上のとおり、合計で約8か月で上記のような流れを経て、不動産の明渡しが完了することとなります。

そのため、賃貸借契約を締結し、明渡し等をしてもらいたいと考えている方は、弁護士に相談し解決に向けて進めることが大切になります。

本記事を読まれている方の中で、不動産についてお困りの方がおりましたら、弊所まで一度ご相談をいただければ幸いです。


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