日本版DBS(こども性暴力防止法)はいつから?対象や認定方法を弁護士が解説
2024年に成立した「こども性暴力防止法」では、いわゆる日本版 DBS、すなわち事業者が子どもと関わる業務に従事する人の性犯罪歴を確認し、子どもの安全を確保するための新たな制度です。
本記事では、日本版DBSの施行時期、対象となる事業者、認定方法などについて、企業実務の観点から弁護士が分かりやすく解説します。
1. 日本版DBS(こども性暴力防止法)とは
日本版DBS(こども性暴力防止法)とは、学校や保育所、学習塾などの事業者が、子どもと接する職員・従業員、性犯罪歴の有無を確認し、適切な職務配置を行うための制度です。
制度の詳細や基本的な考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒こども性暴力防止法(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律案)とは?
2. 日本版DBS(こども性暴力防止法)はいつから?
子ども性暴力防止法は、2024年に法律が成立していて、現在は施行に向けた準備期間にあり、2026年12月の施行が決まっています。対象となる事業者等は法律の施行開始前から体制整備を進める必要があります。
※本記事の執筆は同年6月
特に、採用プロセス、就業規則の変更や同法で求められる「児童対象性暴力等対処規程」の作成、人事体制の見直しは早期に求められるポイントです。
その中でも、従業員等の性犯罪歴の確認(犯罪事実確認)及びこれを把握する情報管理者の設置、漏洩防止の対応方針の策定などが、高度なプライバシー情報を扱うことになるため、より慎重な検討が必要になってきます。
3. 日本版DBS(こども性暴力防止法)の対象となるのは?
日本版DBSの対象は、大きく次の2類型に分かれます。
■ 法定事業者
法律により、性犯罪歴確認が義務付けられる事業者です。主に以下のような施設が含まれます。
• 幼稚園・保育所・認定こども園
• 小学校・中学校・高校
• 児童福祉施設 など
■ 認定事業者
学習塾、スポーツクラブなど、法律上は義務対象ではないものの、任意で認定を受ける事業者です。認定を受けることで、性犯罪歴確認を適法に実施できる仕組みとなっています。
認定を受けることでのメリットとしては、通塾する生徒や保護者に安心を謳えるという点や、今後、他の認定事業者では採用を断られる、トラブルが生じた人物が「認定がない事業者」として狙われることを避けられる、という点が考えられます。
対象範囲の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒こども性暴力防止法の成立により、学童保育や塾などの教育保育事業者に求められる対応は?
4. 日本版DBS(こども性暴力防止法)の認定方法
認定を受けるためには、単なる申請だけでなく、以下のような体制整備が求められるとされています。
• 性犯罪歴確認を行う運用体制の整備
• 個人情報の適切な管理体制の構築
• 採用・配置プロセスの明確化
• 社内研修・コンプライアンス体制の整備
これらを整えたうえで、所管機関による審査・確認を経て認定される流れになる見込みです。
5. 日本版DBS(こども性暴力防止法)の認定を弁護士に相談するメリット
日本版DBSへの対応は、単なるコンプライアンス対応にとどまらず、人事・労務・個人情報保護が複雑に関係する分野であり、また、政府からはガイドラインの発出や要件の詳細の案内はあるものの、具体的にどのように事業者が進めていくのかについて説明を加えていないという問題点があります。
現に導入を検討している事業者においても、「従業員が数千人単位でいるので、全員に研修をさせたり説明をさせたりするのが非現実的だ」「実際に何人も性犯罪歴がある従業員がいたらどうしたらいいのか」とご相談を受けることがあります。
これらの点については、弁護士に相談することで、以下のようなメリットがあります。
• 認定に向けてどのような順番で内部体制を構築していけばいいのか
• 採用活動、既存従業員の対応(解雇や配置転換が必要になるケースに備えて)
• トラブル予防のための内部監査
特に制度導入初期は運用が流動的であるため、専門的な整理が重要になります。
6. 稲葉セントラル法律事務所ができるサポート内容
稲葉セントラル法律事務所では、この法律の成立以降、元検察官の弁護士が主導となり、制度の概要について勉強会を行う、こども家庭庁の説明会に出席するなど制度理解に取り組み、日本版DBSの導入を検討する事業者様に対した支援を提供しています。特に上記のとおり、どのような順番で内部体制を構築していくのか、について企業の法務担当者と共同して手続きを進める、一括して対応を委ねていただく、といった認定申請のサポートのみならず、既存従業員との説明、調整、さらには就業規則や児童対象性暴力対処規程の策定の支援に取り組んでいます。
また、日本版DBS対応の特設サイトも開設しているのでご覧ください。
⇒法定事業者用:https://magenta414394.studio.site/
⇒認定事業者用:https://magenta414394.studio.site/1
7. 最後に
日本版DBSは、子どもに関わる事業を行う企業にとって、今後ますます重要となる制度です。
一方で、「自社が対象になるのか分からない」「何から準備すべきか整理できていない」といった、検討の初期段階で悩まれる企業様も少なくありません。
稲葉セントラル法律事務所では、制度の基本的な理解から実務に即した対応まで、企業様に応じたサポートを行っております。
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