目を覚ましたら隣に知らない女性が…身に覚えのない罪にどう立ち向かう!?

一夜限りの関係がとんでもない結末を招くかも…

酔った勢いというのは、恐ろしいものです。少々の粗相なら笑ってすませられますが、男女のトラブルとなるとそう簡単にはいきません。もし、身に覚えのない(記憶にない)犯罪を、女性から訴えられたとしたら、あなたはどうしますか。

前回、痴漢冤罪についてご説明しましたが、女性と一夜限りの関係を持った場合も、無実の罪を着せられる危険性が高いと言えます。バーで知り合った女性と話が盛り上がり、2軒、3軒とはしごして、そのままホテルへ…というのは、よくある話。しかし、「同意の上」で関係を持ったと思っているのは男性だけで、相手の女性は「強引に関係を持たされた」と後になって警察に訴えるケースが多々あります。

このような場合、まず「強姦罪」(強制性交等罪)に問われるか、刑事事件にならなくても多額の慰謝料を請求される可能性があります。とは言っても、かなり酔っていたため記憶は曖昧…。こんな時はどのように対処すれば良いのでしょうか。

もし、ホテルの入り口にモニターカメラが設置されていれば、その録画映像が同意の存在を証明する有力な証拠になります。抵抗している様子もなく、普通のカップルと同じように自然な形でホテルに入っていれば、同意があったと認定される可能性が高くなるでしょう。

いずれにしろ、同意の存在を証明する何らかの証拠がなければ、男性側は圧倒的に不利。お酒の席でも冷静でいられるように、心がけておくことが大切です。

 

取り調べを受けた時に、絶対してはいけないこと

決定的な証拠があれば話は別ですが、万が一、被疑者になってしまったら警察で取り調べを受けることになります。その際に、気をつけたいのが次の3つのポイント。これを知っておけば、取り調べに対して適切な対応を取ることができます。

①嘘の自白はしない

よくドラマで刑事に詰問され、やってもいないのにやったと認める嘘の自白してしまうシーンが見受けられます。警察側のプレッシャーに追い詰められる気持ちはよくわかりますが、絶対に嘘の自白だけはしてはなりません。のちの裁判で不利に働く可能性があります。

②被疑者・被告人には黙秘権がある

被疑者・被告人には、何も話さず黙っている権利が認められています。自分に不利益な事実を話す必要もありませんし、黙り続けることもできます。どう対応すればいいのかわからない場合には、「やっていません」とだけ述べて、黙秘することも一つの手です。

③供述調書の中身をしっかり確認する

供述調書にサインをしてしまうと、そこに書かれた事実を認めることになります。訂正すべき箇所を指摘し、訂正されたかどうかをしっかり確認しましょう。内容に納得できない場合には、絶対にサインしてはいけません。

 

以上が、警察で取り調べを受ける際に注意したいポイントですが、このような状況で冷静に対応できる人はほとんどいません。裁判で不利にならないためにも、できるだけ早く弁護士に相談し、サポートを受けることをお勧めします。

 

無実の罪の代償は、国が補償してくれる

 

あなたの主張が認められ、裁判で無実を勝ち取った場合には、国に対して刑事補償を請求することができます。無実だったとはいえ、警察に逮捕されたという事実は、その人の人生に大きな影響を与えるもの。刑事補償は、逮捕もしくは拘留された期間がある場合に請求できるもので、1日あたりにつき1,000円〜12,500円を支払うことが定められています。また、自らに対して行われた逮捕・拘留等の手続きが違法だった場合には、刑事補償とは別に国家賠償を請求することも可能です。

ケースによっては、痴漢や強姦の被害を訴えた女性に対して民事訴訟を起こし、名誉毀損等を理由に損害賠償を求めることもできるかもしれません。はじめから示談金を奪い取ることを目的とした、悪質なケースの場合です。

一方で、「できれば裁判は避けたい」という人もいるでしょう。裁判に費やされる相当な時間と手間、煩わしさを避けるために、不本意ながらその行為を認めてしまう人もいるかもしれません。その場合は、示談に持ち込まれますが、相手の被害感情が強くなければ、それなりの金額で納得してもらえることもあります。

もちろん、やってもいない犯罪を認めることは決して勧められることではありませんし、徹底的に争うべきです。しかし、人には様々な事情があります。止むを得ず、あえて無実を訴えることを放棄する人がいることも事実。どちらが正しいのか一概に断じ得ないのが、こうした事件の難しいところです。